中学高校向山型国語授業研究会では主に3つのメーリングリスト(ML)を運営しています。(MLとは、登録している人にメールが届くグループのことです)


1)中高向国ML(だれでも参加できます)

2)中高向国入門誌購読者ML

3)セミナー参加者ML


それぞれのMLでお題を決め意見がかわされています。

例えば【中高向国ML】では、

「授業開きで何をしましたか」

「1時間の流れをどのように組み立てていますか」

「副教材で何を購入しましたか」

といった話題が出ています。


また、それぞれのMLで事務局による連載の執筆も始まっています。


中高向国MLはだれでも入れます。

参加のお申し込みは以下で受け付けております。


https://ssl.form-mailer.jp/fms/0efae1fb130138

高校の先生が以下のメールを出してくれました。


前号の続きです。
10日(金)が授業開きでした。

今回は、

【同じ原理を使って問題を解かせる】

ということに重点を置いた読解指導を行いました。


と言っても、もとにしたのは「読解スキル」の基本形。
(算数の指導を研究するのに、「計算スキル」を参照するのと似ています。)

スキルの「解き方」、たとえば「問題文にある言葉が、答えを探すときのヒントになるよ。同じ言葉や似た意味の言葉を、本文中から探そう。」などをノートを書くときのシステムにしてしまってはどうか、という試みです。


自己紹介、レディネステスト、音読指導を手早く終え、こんな読解指導をしました。
ちなみに、ノートの書き方はコピーして配っています。
なぜなら、高校国語には「ノートスキル」が存在しないからです。


教材は「どうすれば虹の根もとに行けるか」(明治書院)。

【問 虹を見て、作者はどのようなことを考えたのか。二十字以内でまとめよ。】


ノートにこんなフォームを作らせた。


〈     〉(解答欄。二十字分)

(1)問題の言葉 同じ意味の言葉を探す
・その根もとがどんなふうになっているのだろう、と夢みるように考えた。
(「考えた」をマルで囲ませている。)

(2)条件 字数に合わせる

【指示1 (1)で抜き出した部分を削って、字数を減らしなさい。】

補助発問1 たとえば、「夢みるように」は要りますか。(要らない)

補助指示1 そういったところは線で消していくのです。

補助指示2 これは難しいので、列で相談します。席を離れてもいいから、どのように字数を減らしたか意見を交換しなさい。

私の授業はこういう(動きを要求する)授業なのだと理解してくれたようで、何とか動き始める。
真剣である。
途中、「文末はどうするんだ?」という声が。
これは取り上げた。「『こと』で終わっている人?・・・これは当然、『こと』で終わりますね。」
「ええ~っ」という声が聞こえた。
実は、文末を「こと」にさせることで敢えて字数制限を厳しくしている。

相談が下火になったところで、全員に問う。

補助発問2 一カ所でも直せた人?

3名が挙手、それぞれ直す。
ただ残念なことに、うち1名しか名前で呼べなかった。
(顔写真を覚えて教室に入っていたのだが、実物はイメージが違う!!!)

答え 虹の根もとがどうなっているかということ。(十九字)
全員、ほぼ同じ答え。